Googleが医療・健康関連サイトの検索順位プログラムを改善

Googleが医療・健康関連サイトの検索順位プログラムを改善

2017年12月6日、Googleは医療や健康にかかわるネット情報の評価方法を改善したと発表しました。この変更はGoogle検索結果の改善を目的としたものです。

WELQ問題が引き金

昨年、DeNAの医療・健康系キュレーションメディアWELQが、根拠が不明であったり不適切、または写真や文章の盗用などの記事を素人のライターに作らせていたとして大きな問題となりました。

この問題が起こるまで、ホームページの検索順位を上げる対策(SEO)として、1.特定のキーワードを一定の割合散りばめる、2.長めの文章(できれば2000文字以上)を書く、3.ブログ記事の数と更新頻度を高める、ことで記事のクオリティーが低くても簡単に検索順位を上げることができました。もしその内容が誤りであったとしても、Googleは見破ることができませんでした。

そこで、WELQなどのキュレーションメディアは専門家でもない人達に大量の記事を執筆させ、質よりも量重視で記事を次々とサイトにアップし、広告収入で儲けを出すというビジネスを行っていました。

Googleは2017年2月に第一弾の改善

この問題を受けて、Googleは2017年2月3日に検索ランキングの改善を発表しています。

日本語検索の品質向上にむけて - Google ウェブマスター向け公式ブログ

Googleはこのように言及しています。

ユーザーに有用で信頼できる情報を提供することよりも、検索結果のより上位に自ページを表示させることに主眼を置く、品質の低いサイトの順位が下がります。

今回の改善は大規模

そして今回2017年12月6日の発表は、2月に続く第二弾の大きな改善になります。

医療や健康に関連する検索結果の改善について - Google ウェブマスター向け公式ブログ

本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します。

まだ精度に問題は残っているようですが、専門家の辻正浩さんはBuzzFeed Japanの取材記事の中で「すばらしい改善」と評価しています。

Google検索から不正確な医療情報が消える 「前代未聞の規模」 - BuzzFeed Japan

さらにこの記事の中で、辻氏は具体的に検索順位の下がったホームページを言及しています。

「『いしゃまち』や『ヘルスケア大学』など、記事を大量生産する手法で運営されていたメディアは、大きく順位を落としました」

他に「NAVERまとめやYahoo!知恵袋などのCGM(誰でもコンテンツを作れるメディア)も順位が急落している」という。